19. 右目眼底出血と医者との葛藤、命拾いした人生
透析者や糖尿病のある人は、毛細血管が通っている目の網膜にも気配りが必要と言われていますが、私は、このことに気配りをせずに年月だけがが過ぎていきました。
ある日、透析が終わって帰る途中で、突然に右の目が一瞬まっしろくなり見えにくくなりました。
自分も、これはおかしい、ただごとではないと心して、そのまま、市立総合病院の眼科に駆け込みました。
すぐさまに眼底検査をしていただいた結果、どうも、眼底出血がみられるので出血を止める点滴を今すぐ始めましょうとのことでした。
ここから、私と眼科医、そして、透析の主治医との間で、壮絶な葛藤が始ったのです。

後世のためにも、同病者のためにも、ここは、その時のやりとりを一部始終書いてみますので、よかったらご自身に置き換えて考えてみてください。
眼科医に直ぐに点滴をしましょうと言われた時に、私は、すかさず、若い先生に尋ねました。
先生、私は、透析者で血液が固まらない抗凝固剤を透析のたびに用いているのですが、この点滴は副作用がないのでしょうかと先生の顔をまっすぐ見つめていました。
そこで、先生が何と答えるのか、先生の顔を凝視していましたら、一瞬先生の顔がくもるのを見逃しませんでした。(後で考えても、どうして神がかり的な見方があの時できたのか、自分にも分かりませんが)
私は、これは、何か副作用が考えられるな、先生も自信がないのではと悟りました。
さあ、ここから、眼科医や透析の主治医の説得を退けて、自宅に帰った私に電話攻勢が始りました。
先生達曰く、このまま点滴を受けないと失明しますよ、早く病院にきて点滴を受けてください。
私曰く、失明しても結構です。左眼があるので‥‥。
それよりも、何か、点滴による副作用が心配なので、今回は、点滴を拒否しますと‥‥。
結局、二人の先生のいうことに逆らい点滴を受けませんでした。
時間の経過で正直に申し上げると、その行為は、まさに正解で、私のいのちを救ったのです。
どうゆうことか後述しますので、こんなこともあるのだと信じてください。
それは、透析仲間の通夜に出かけていった時に、召された透析仲間の奥様が語った一言が、私の胸に響き渡りました。
奥様曰く、あんなに元気で、順調に透析を受け張り切っていたのに、眼底出血のために受けた点滴のせいで、開始一時間後に心不全で突然に亡くなられたとのことでした。
何と、私と同じ場面で、一方は断り、一方は受け入れたばかりに、いのちを落すなんて、何とこの世のめぐり合わせは非常なのかと奥様に正直に私の体験をお伝えしました。
そして、そんな事態になる前に、私の体験を教えられればよかったのにと奥様を気遣いましたことはいうまでもありませんでした。
このような本当に貴重な体験から、腎臓病にある方には、先ずは、定期的に目の診察を受けるようお薦めします。そして、重大な局面での判断には、メリットとリスクをしっかり見極めた決断をお願いしたいです。
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