1. ある時、健診で尿のたんぱくを指摘されて
まさに青天の霹靂というのはこのことでした。
会社の保健婦さんから、ある時こう言われました。『齋藤さん、あなたの尿にたんぱくが見られたの』先日の健診結果でねと。
自分曰く、それってどうゆうこと、もしかして腎臓が悪いの‥‥。
保健婦さんがすかさず私に言いました。とにかく、数日後、再度尿を調べましょう。そして、それでも尿にたんぱくが確認されたら、病院に行ってくださいますね、と。
そして、再検査の結果、再び、尿にたんぱくが確認されたのです。つまり、腎臓病の可能性が大になった瞬間です。
でも、この時は、まだ、これから始る壮絶な腎臓病との闘いのことを知る由もなく、今から思えばいたって呑気なものでした。
とにかく、保健婦さんも、会社の顧問医も、一時的な疲れやストレス等でも尿にたんぱくが見られることがあるので、あまり心配しなくて大丈夫と私を安心させてくれたからです。
それを裏づけるように、その当時は、高度成長期の真っ只中で、どこの会社もものすごい忙しさに追われ、私も、朝の7時には会社にでかけ、夜の10時帰宅は当たり前のような仕事をしていました。勿論、その当時は、今のように土曜日は休みではありませんでした。
当然、ストレスもあり、食事も不規則で、睡眠時間も充分にありませんでした。
あとで解ったことですが、私のように、尿にたんぱくが見られる慢性腎炎、すなわちたんぱく尿症候群という疾患の特徴は、いつから尿にたんぱくが発現したかわからないままに、ある時、健康診断や人間ドック等で見つかっているのです。
たまたま、私の場合は、会社で毎年定期検診を受け、尿の検査もあったので、本当に、腎臓病の極初期の段階で、慢性腎臓病の可能性を発見されたわけですが、このような機会がない人は、透析寸前まで気がつかないで過ごし、気づいた時には、手遅れだったという人も数多く存在します。
(おばかな私は、それを解っていながら、この後10年後に、自らが手遅れの状態で、緊急透析になっているのです。)
いづれにしても、現在では、尿のたんぱくをチェックする検査がいろいろありますので、手遅れになることは稀だと思いますが、それでも、家庭の主婦や、定年後で健診の機会がない方々には、自宅での尿検査をおすすめします。
具体的には、薬局等で、尿の検査をする試験紙が販売されていますので、これを購入して、一年一回位、家族中で調べることです。(試験紙は、確か、700円前後だと思います。)

なお、私のように、尿にたんぱくが継続的に見られる場合は、慢性腎炎の他に、糖尿性腎症(この場合最初は、アルブミン尿が見られる)や、ネフローゼ症候群、及び、その他いろいろな原因が考えられますので、そのような方は、迷わず医者の診察を受けてください。
また、ある種の薬剤で腎毒性の影響から腎機能傷害になった場合には、尿にたんぱくが見られないで、腎機能だけ低下することもあるとのことですので、特に、高齢者の方々で、整形外科の鎮痛薬や、ある種の抗生物質などを用いる場合には必ず先生や薬剤師に相談などして細心の注意が必要です。
この当時の検査データ
| 腎機能の程度を表す血液検査項目 | |
| 尿素窒素(BUN) | 15 (正常値範囲内) |
|---|---|
| クレアチニン値(Cr) | 0.9(正常値範囲内) |
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