これは、私の主治医だった故平田清文先生(当時、東邦医大腎センータ名誉教授)からお聞きしたことですが、現在のように透析技術や腹膜透析などが確立されていなかった時分には、尿毒症を予防し生命を維持するためには、LPDすなわち、低たんぱく食による食事療法が薬物療法と並んでの唯一の治療法であったそうです。
平田先生は、日本でも逸早くこのLPD療法を研究、実践された先生でもあり、日本臨床栄養協会を創設され初代会長もお勤めになられた私が尊敬しました先生です。
その当時の食事処方箋は、入院監視下で行われる場合は、たんぱく質20~30g/日で行われていたようですが、これらの実施に当たっては、腎臓専門医が常駐する大学病院やある特定の医療施設に限られていたようです。
現に、私も、地方の医療機関で診療を受けていましたが、このような観点から食事指導を行うところはなく、静岡から、わざわざ、平田先生の下に4年間程度通いつづけました。
そのような訳で、現在では、慢性腎臓病時における治療方針に据えられている、LPD療法すなわち、低たんぱく質の食事療法がどのように位置付けられ、そして、全国の患者さんがたは、どのような状況におかれているのか、次回は、私のこれまでの多くの患者さんと向き合ってきた中から書いてみたいと思います。




